耳鳴りの自主管理② ビタミン

耳鳴り自主管理に有効と思われるビタミン達です。
代表的なビタミン達。

上の写真は、実際に当院で患者様にお勧めする事の多い、ビタミン達です。ビタミンとは補酵素ですから、十分に酵素が無いと効果を発揮することが出来ません。酵素の材料はタンパク質ですから上のようなビタミン類を用いる前にしっかりとタンパク質を摂る事が重要です。

ビタミンE

抗酸化ビタミンです。一口にビタミンEといっても実は天然型(D型)と合成型(DL型)の2種類があり、お勧めできるのは天然型(D型)です。

更にD型にもトコフェロールのα、β、γ、δとトコトリエノールの α、β、γ、δ 。つまり天然型ビタミンEは8種類あるのですね。

それぞれに少しずつ違いがあるのですが、最も抗酸化作用を期待できるのが、D型 αトコフェロールと言われています。当院では主にNOWフーズのE400 d-alpha Tocopherylをお勧めしています。

ただし、メタボ気味の方の場合は、しばらくの期間は効果のマイルドなミックス型(8種混合型)のFamil-Eを使用されてから d-alpha Tocopheryl に移行されると良いでしょう。

ビタミンC

最も一般的な抗酸化ビタミンです。当院ではNature Madeの製品を良くお勧めしますが、あまりメーカー毎の違いは無いようですから、充分な量がとれればブランドには神経質にならなくても良いようです。

1日あたりの必要量にはかなり個人差があるビタミンです。一般的には1日当たり500mg~20,000mgと言われていますが、体調の変化に応じて変動します。特に風邪やストレス環境下では必要量が増量するようです。

ビタミンC必要量の参考に下記をご覧ください。

以下、藤川徳美医師のブログより転載

3)ビタミンCの腸耐性用量
Helen Saul Case:Orthomolecular Nutrition for Everyone: Megavitamins and Your Best Health Ever、より

Cの腸耐性用量(bowel tolerance doses)とは、最大吸収量。
つまり、お腹を下さない最大量。
このものは、
1)個体差が大きい、
2)状態によって変動する(体調悪化時には用量が急増する)。

状態       1日C量(g)  服用回数
健常時        4~15     4-6
風邪(軽度)      30~60    6~10
風邪(重度)      60~100or more 8~15
インフルエンザ    100~150   8~20
単核球症       150~200or more 12~25
ウイルス肺炎     100~200or more 12~25
花粉症、喘息     15~50     4~8
環境、食品アレルギー 0.5~50    4~8
火傷、外傷、手術  25~150    6~20
不安、興奮、ストレス 15~25    4~6
ガン         15~100    4~15
強直性脊椎炎 15~100   4~15
ライター症候群    15~60   4~10
急性前部ブドウ膜炎  30~100   4~15
リウマチ性関節炎   15~100   4~15
細菌感染症      30~200or more 10~25
ウイルス性肝炎   30~100    6~15
カンジダ症      15~200or more 6~25

ビタミンB(複合体)

ミトコンドリアがATPを合成する際に必要なビタミンです。ATPと聞くと何か判らないかもしれませんが、ようするに治る為のエネルギーだと思ってください。ビタミンBは相互作用により活性化されて体内で働くので、まずはB1、B2等の単体のビタミンBでは無く、多種のビタミンBがミックスされている複合体で摂取するのが良いでしょう。

ナイアシン(ビタミンB3)

耳鳴り患者の多くには、鬱や不眠等の症状が併発します。ビタミンB3は体内で合成可能なビタミンですし、上記のビタミンB複合体にも配合されているのですが、実際に鬱や不眠等の愁訴を併発しているケースでは量が足りない事があります。

一定期間今までの自主管理内容を踏襲しても、鬱、不眠、不安感等に強く悩まされるようなら、さらに追加でビタミンB3(ナイアシン)の投与を検討します。

SSRIとは作用機序が異なりますが、ビタミンB3にはセロトニンとメラトニンの合成を促し、結果的に鬱、不眠、不安を解消する効果が期待できます。又、そもそもビタミンB3は微量ながら体内でも合成可能なビタミンですから、薬剤のSSRIと違い非常に安全です。

①トリプトファン→5HTP→セロトニン→メラトニン

②トリプトファン→キヌレニン→キノリン酸

ビタミンB3(ナイアシン)は②の経路の活動量を低下させ、①の代謝経路を賦活します。

ナイアシンにはナイアシンフラッシュと呼ばれる、副反応があります。これは体内のヒスタミンという物質をナイアシンが洗い流すときの反応です。

顔が紅潮したり、むず痒くなったりしますが一時的な反応ですから怖がる必要はありません。ただ過剰にナイアシンフラッシュがあると辛く感じる方もいますから、その際はナイアシンアミドやフラッシュフリーナイアシンを使用されると良いでしょう。

またナイアシン使用前に一定期間高容量でビタミンCを服用しておくと、ナイアシンフラッシュを低減させる効果があるようです。

ビタミンB12

一口にビタミンB12と「いっても実際には、数種類がありそれぞれに働きが異なります。
数種類のビタミンB12。

病院で耳鳴り治療の為に良く処方されるのがメチコバール(ビタミンB12)です。

ビタミンB12には実は4種類(シアノ・メチル・ヒドロキシ・アデノシル)あり、それぞれ体内での働きが違う様です。当院では必要に応じてシアノ以外の3種類のいずれかをお勧めしています。

注意事項

上記に紹介したビタミン類は、iherbまたは一般薬局で購入できるものです。ただし具体的な、用法用量に関してはかなり個人差がありますので、各自の責任と判断によってご使用ください。

尚、あくまで皆様自身による自主管理を目標として情報を公開しておりますので、お電話やメールによる個別の相談やご質問はお断りしております。ご了承ください。

耳鳴りの自主管理とはあくまで自分の努力により60点を目指すものです。100点の効果を目指すものではない点ご理解下さい。