筋筋膜疼痛症候群(トリガーポイント)とは?
トリガーポイントとは少々聞きなれない言葉ですね。極端にいってしまうとそれは筋肉の”コリ”です。ですが、当然通常の”コリ”とは違うものです。簡単に説明するためにまず下の図を見て下さい。
正常な筋肉
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コリ
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トリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)
では説明していきましょう。筋肉というのは多層構造です。そして多層構造の筋肉はさらに筋膜という膜で包まれています。
わかりやすくいうとネットで包まれた玉ねぎをイメージすると良いでしょう。
イメージできるかな?
玉ねぎが筋肉で、それを包むネットが筋膜です。
正常な状態だと玉ねぎは柔らかく、そしてネットと玉ねぎの間には僅かな隙間があいていて、玉ねぎはネットに守られながらも比較的自由にネット内を動くことが出来ます。
本来、多層構造の筋肉はこの層の間に体液が流れる川があります。筋肉も筋細胞という細胞の集まりですから、常に新鮮な酸素と栄養が必要としています。筋細胞の活動に必要な酸素と栄養はこの筋肉の間を流れる川によって運ばれています。
いわゆるコリといわれるのは、何らかの理由で体液の流れる川の流れが上手く流れなくなってしまって、十分な酸素や栄養が筋細胞に届きづらくなってしまった状態の事です。
皆さんは、酸素が十分に吸えなかったら、十分にご飯が食べられなかったらどうでしょうか?苦しいですよね?筋細胞も私達どうよう生き物ですから、もしも十分な酸素や栄養が供給されなくなれば苦しくなります。その状態が”コリ”です。
では、一体トリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)とはなんでしょうか?
実は構造上、”コリ”と同じものです。実際”トリガーポイント”と”コリ”を組織から取り出して組織生検(顕微鏡で確認する事)をしても差異はありません。
どういう事でしょう?構造上同じものなら何故この2つを分けて呼ぶ必要があるのでしょう?
上記で説明したとおり、”コリ”とは筋細胞に栄養や酸素が十分に行き渡らない状態です。ですが、十分に行き渡らないにせよ筋細胞は生きていますから常に代謝産物(要するにゴミ)を排出しています。人間に例えれば、いくら十分に食べていなくてもわずかづつでも便の排泄が起こるのと同じことです。
通常であれば、こうして排泄された細胞のゴミは体液の流れによって除去されていくのですが、”コリ”の状態の筋肉では体液の流れが遮断されているため、ゴミが流れて行きません。この流れないゴミが一定以上に溜まると、筋肉内にあるセンサーを異常に興奮させてしまい、新たに痛み・違和感・シビレといった症状の原因になってしまいます。この状態がトリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)です。
判りやすいようにもう一度簡単に図にしましょう。
コリ・・・筋肉の酸欠&栄養失調
トリガーポイント・・・筋肉の酸欠&栄養失調&排泄障害
いかがでしょうか?なかなか”コリ”とトリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)の違いを簡単に説明している文献は無いのですが、こう考えて頂ければ判りやすいと思います。あっ、ちなみにトリガーポイントと筋筋膜疼痛症候群というのは同じ意味ですよ(笑)
では、トリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)が何となくつかめたところで、一体なぜ正常だった筋肉がそんな状態になってしまうのでしょう?
ここでもう一度”玉ねぎ”をイメージして下さい。正常な筋肉というのは層と層の間に僅かな隙間があって滑らかに滑るように出来ています。それが、何らかの理由で層の間が癒着を起こす事があります(大体は、運動不足や怪我の後遺症などが原因ですが)。
この状態が一定以上になると”コリ”になり、やがてトリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)になっていくのです。
コリ・・・筋層間の癒着
トリガーポイント・・・筋層間の癒着&筋層と筋膜間の癒着
そう、コリもトリガーポイント(筋筋膜疼痛症候群)もようするに”癒着”なのです。
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